UMCの実力

2010/1/15

早いものでUMCを開発して半年が経った。
その間70台以上のCD、SACD、DVD、BDプレーヤーに取付けてきたが、何れの機器も如何に高価なハイエンド機でも追い付けないレベルに昇華しているのが事実である。

中には定価5万円そこそこのCDプレーヤーに取付けたいという要望まであったが、
一般常識から言えば、本体の6倍以上35万円のチューニング代はクレイジーだと言われるであろう。
しかし、私は勿論、お客様もいたって冷静なのだから面白いではないか?

何故なのか?であるが、そこそこの製品であればノーマル本体の音質差よりもクロックのジッター精度の差の方が余程影響力が大きい事を実感しているからである。

しかし、何故メーカーは本当にジッターの少ないディジタル機器を開発しようとしないのだろうか?
T社やD社などクロック云々と宣伝しているにも関わらず、並べて比較すればそれらよりも一番安価なD-Clockを搭載した機器の方が数段良いのである。

では何故そんな事になるのか?を考えてみようと思う。

皆さんはFIDELIXというメーカーをご存知だろうか?
同社の中川社長は大手メーカーの精密機器の開発を請負うほどの技術者であり、日本標準時のためのセシウム原子時計用精密サーボ回路を通信総合研究所に納入した実績があると聞いている。

彼の説によると、現在大半のメーカーが採用しているマスタークロックは、発振回路にC-MOS ICを使っているのでジッターが減らないのだという。

如何にセットメーカーがクロックのジッター云々と宣伝したところで、部品メーカーがC-MOS ICしか使っていなければ所詮それは画に書いた餅であり、宣伝に見合った音がしないのも頷けるというものだ。

また、ルビジュームやセシウムといった素子では直接マスタークロックの周波数を発振する事が出来ないのをご存知だろうか?

これらの素子を使った高価なワードシンクジェネレーターであっても、発振自体は水晶が行なっており「セシウムやルビジウムによる校正機能付き水晶発振器」と言うのが正しい表現だそうだ。

この事でハッキリするのは、高価な素子を使えば良いと言う訳ではなく、水晶の発振回路や同期回路によって結果が大きく異なるという事である。

これで著名なワードシンクジェネレーターを外付けしても、首を傾げる様な結果しか得られなかった事が理解出来るというものだ。

現在最高の音質を求めるならば、メカのシッカリしたCD専用機にUMCを直接内蔵し、
SoulNoteのdc1.0にUMCを搭載した「非同期型D/Aコンバーター」に接続するのがベストである。
何れも電源ノイズの影響をモロに受けるので、超ローノイズ クロック専用電源が必要である事は言うまでも無い。

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