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2024/11/25 異次元のPCオーディオ「新時代」 その1
私はPCが嫌いだ!
と言うより、PCに限らず説明書を読まなければ使えない物は完成品ではないと思っている。
特にPCに関しては、分厚い説明書を読む気にもならないし、
専門用語だらけで説明書の説明が要るのは作る側の怠慢だとさえ思う。
とは言え「仕事にならないので仕方なく使ってはいるが」
説明書を読んだ事も無く、自己流で何とかやってはいるが・・・
何で人間が人間の作った機械に使われなければならないのか?
そんなアナログ人間の私がPCオーディオをお勧めする事になろうとは
数か月前まで夢にも思わなかった。
PCオーディオの始まりは千葉のお客様からの一言
「凄い音が出る様になった」だった。
関東出張時にお伺いしたら、
RDP(Realm Discovery Player)の開発者Fさんが居られ徐に試聴が始まった・・・
と言うより、最初の一音が出た時点で空気が違っていた!
聴き慣れた確認音源のウッドベースが正に本物で、
それまで、この音の事かな?と思っていた「魂柱」の鳴る音が明確に判ったからだ。
しかも、オモチャの様な中国製ミニPCが接続されているのを見て、
目の前で起きている事が俄かには信じられなかった。
低価格で超高級機をも凌ぐ音質が出る理由は、
どんな高級機でも、音が途切れなく再生する為に音を作って(誤魔化して)おり、
ハードではなくソフト側の問題だったとの事。
ただ、これを販売店に持ち込めば
高級機が売れなくなり、商売の邪魔になるに違いない。
メーカーや輸入代理店と柵のないサウンドデンならとの話しだった。
私の好きな価格破壊そのもの!
乗らない理由は何も無かった!
将来的にどこかのメーカーが採用し、RDPミュージックserverという製品になれば、
CDをリッピングしてUSB出力する 誰にでも使える機器になるだろうが
それまでは、世に広める為のお手伝いをさせて頂く事にした。
2024/11/28 異次元のPCオーディオ「新時代」 その2
そもそもRDPとは何なのか?
ソフト開発者のF氏によると
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「RDPの読み方と由来」
“Realm Discovery Player” を日本語表記で「レルム・ディスカバリー・プレイヤー」となり、「Realm Discovery Player」は、「領域(レルム)の発見(ディスカバリー)プレイヤー」という意味合いを持っています。
ここで「Realm」は音の「領域」や「世界」を指し、音楽や音質の新たな次元を探求するイメージを表現しています。
「Discovery」は「発見」を意味し、新しい音質や音楽体験を見出すという革新的な意図が込められており、全体として「Realm Discovery Player」は、音の世界を探求し、新しい発見を提供するデジタルオーディオプレイヤーとなります。
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と言う事だが、何故中国製ミニPCを使うのか?と疑問を持つ方も多いだろう
また、Windows-PCなら持っているので、それにこのソフトを入れればと・・・
①RDPを再生するには他のソフトが邪魔になるので削除しなければならない
「使わないソフトに結構なコストが掛かっている」
②勝手なバージョンアップやウィルスの混入を阻止する為外部へは接続しない
「もう一台WIN-PCが必要になるが、RDPをウィルスより隔離しなければならない」
③デバイスが新しい分安価で高性能である
「1~2年違うと性能が格段に上がる」
という理由からだが、世の超高級PCオーディオ機器であっても
開発された時点のデバイスは既に古く
中国製ミニPCの方が数段性能が良いのが実情なのだ!
但し、良い事ばかりでは無い。
中国製の常で、同じ型を安定的に仕入れる事は出来ない。
「大量購入すれば話は別だが」
突然製造中止となり新型に代わるから、その都度動作検証しなければならないので大変だ。
しかし、考え様によっては、ドンドン性能が良くなるのだから
それを逆手に取ってドンドン代えていけば良いのではないだろうか?
少しでも音質が良い方がという方には入替で下取りすれば良いのだから。
つまり、従来の販売方法を変えれば良いだけの話で
やってみるしかないだろう・・・
2024/12/01 異次元のPCオーディオ「新時代」 その3
素晴らしい音質のRDPだが、ではどれ位良いのか?を説明させて頂く。
弊社で世界最高と自負しているCD再生システムは
CD-PRO-T-LTD→DS-FM-I2S→ES9018DAC-A-LTDとなるが、
銀線I2Sケーブルまで含めると450万円を超える。
残念ながらCD-PRO-2メカが製造中止となり、作りたくても作れない状況となっていたが
AMAZON-Musicをディレッタ再生しても、やはりリファレンスCDシステムには敵わず、
お客様にはただ便利というだけで妥協して貰うしかなかった・・・
そんな具合で次の手が見付からず、半ば諦めていた時だったから
千葉からの「凄い音が出る様になった」という知らせは、正に「神の声」だったと言えるだろう。
しかも、桁違いに安い機器から、聴いた事のない音「音楽」が出るのだから
迷っていたジャングルが急に開け、パッと明るくなった様な気持ちだった。
取り合えずFさんに数台のセットアップをお願いし、東京試聴室 店の試聴用3台 貸出用と揃え
PCに詳しい専務が説明書の製作に取り掛かった。
暫くして出来上がった説明書は、一番大事な事が下に書いてあったりと読む気もしない位難解(私だけかも)で、PCに詳しいお客様に見て貰ったところ、そのお客様も何回か読み返してやっと理解できたとの事。
そこで、簡単説明書を作ったら?という事になった。
気の早いお客様がAMAZONで購入したのを送って来られたが、エクスプローラーを理解していなければ使えないという専務の言葉にどうしたものか?と悩む・・・
「後でパソコン教室へ通って貰う事になった」
取り合えずリッピングの出来ないお客様には有料で作業を代行する事とし、
親しいお客様数名にCDを1枚持ち込んで貰う様案内したら
リファレンスCDシステムのこれの何処が悪いの?という音に対して、異語同音に「物凄い」という評価となった!
「今聴くと、あれ程自信を持っていたのにア~CDの音だなと懐かしくもある」
その間2カ月は、専務とFさんとのやり取りでソフトの不具合の修正や音質の改善が進み
いよいよ関東出張に持ち出す事に!
2024/12/04 異次元のPCオーディオ「新時代」 その4
RDPを再生する上でもう一つ厄介な事が有る。
WindowsOSのバージョンや機器の回路構成などの組み合わせで、ミニPCのUSB出力とD/Aコンバーター側のUSB入力とで相性問題が発生し、プツプツノイズが出たりするのだ。
雑多に有る機器への検証は事実上不可能なので、動作を保証できる以下の方法を選択して頂く事となる。
①RDP開発時に使われたミニDACを使う
低価格だが音質は良いので古いD/Aコンバーターをお使いならお勧め
②USB出力のD/Dコンバーターを使う
一番低価格だが、これにも相性が有るのでお勧め品を用意
但し、音質は少し落ちる
③弊社のディジタルセパレーターDS-FM-USB、DS-FM-USB-DTD、DS-FM-USB-DTUを使う
音質はこれが一番良くなり、特に弊社のクロックを使った DTD DTUは別格だ!
このセパレーターとは一体何なのか?だが
実は音質が良くなる物を作ろうとした訳ではなく、
フルディジタルアンプをお使いのお客様からディジタル段階で左右を分離できる物を作れないか?
という相談からだった。
そのお客様は、同一ステレオアンプ2台でバイアンプとされていたが、
フルディジタルの場合、通常では低音のアンプと高音のアンプにしか分けられない。
そこで、モノラルアンプの効果も狙い1台を右の低音と高音もう1台を左の高音と低音に分けたいとの事
「アナログアンプで体験した音質向上をディジタルアンプでも得たい」
出来上がったセパレーターは大成功で、狙い通りの音質向上にお客様は大満足!
「同じD/Aコンバーターを2台使えば同一効果が狙える」
しかも、とんでもない副産物が有ったのだ!
何故かL R分離ではなく、二つの出力に同一信号が出るステレオモードでも音質が格段に良くなったのだ!?
「正に瓢箪から駒」
作った本人にも何故良くなるのかは判らないが、ジッターやコモンモードノイズの低減が有るのと、かなり低いレベルでデジタル信号のセパレーションが悪くなっていたのでは?との事だった。
まだ世の技術者が認識していない事が有ったという事だろう。
2024/12/7 異次元のPCオーディオ「新時代」 その5
その3で関東出張に持ち出すと書いたが、
既に数名が東京試聴室のRDPを聴きに来られており、異語同音に凄い!という事だった。
既にPCオーディオを行なわれている方から
手持ちのwavファイルがそのまま使えるので好都合と予約まで入っていた!
中には弊社自慢のCD-PRO-T-LTD DS-FM-I2S ES9018DAC-A-LTDまで使われている方も有り、桁違いの価格差(安い)にビックリされたが、若い頃に取り溜めたmp3音源迄CDより良くなり「ゴミが宝物になった」と喜んで貰った!
そんな訳で、何処へ持ち込んでも絶大な評価を頂戴し関東出張が楽しくなった。
「帰りに東名の富士川SAで富士山を眺めながら、スタバのコーヒーを飲む余裕が出来て嬉しい」
ところで、皆さんはCDは永久ではない事をご存じだろうか?
出始めの頃には10年の耐久性と言われていたが、
実際に40年経った現在、傷や汚れが無いのに再生不可な物が出てきている。
それが再販されていればまだ良いが、
初期の物の方が樹脂の材質が良かったり、特にアナログ音源のテープの劣化などで
古い方が良かったという物の方が多いのが実情だ。
よって、様々な事情で今RDP再生を行なわれない方も
再生出来ている内にPCでディジタルデータとして残される事をお勧めする!
「後に宝物になる可能性が高い」
親しくしていたオーディオ評論家の故 村井裕弥さんが
CDからPCへデータで残す様に言われていたのを思い出し
遅ればせながら、今になって実感が湧いて来た・・・
●つづく