富士市　U様

この数ヶ月、再生音に何か物足りなさと、付帯音のない音には、まだまだ到達していないと感じながら、自分なりに模索して、スピーカの買い替えを検討していました。そんな時、サウンドデンさんのＣＤＰ－Ｘ５０００とＴＡＮＮＯＹスピーカのチューニング広告に興味を引き付けられました。インターネットでサウンドデンＨＰを捜し、ＣＤＰ－Ｘ５０００やスピーカのチューニングの概要を詳しく知りました。この時、音は振動の解決であるとのポリシーに、私自身の少しばかりの経験と、ピタリと波長の合うものを感じました。
　
　99年４月のある日、藤本社長に、ＣＤＰ－Ｘ５０００（ＴＵＮＥＤ）がＰ－０より凄い音が出るなんて信じられない、そんなに音の良くなる証拠はあるのか？というような、その時は真剣でしたが、今思えば大変失礼で疑り深い問い合わせをしました。

　その回答は、「現代のスピーカに買い換えても良い結果は期待出来ない、モニターゴールドを大切に使って下さい。広島まで来てＰ－０と聴き比べて戴くのがベストです。機械ではなく、良い音楽と満足感を買ってください。」でした。
　
　さんざん考えた挙げ句、モニターゴールドの音のひだの見えるような音が好きだったこともあり、このＴＡＮＮＯＹにもっと魂を入れて仕上げるのがすじだと考えました。私の機器ラインナップを知った藤本社長より、「これだけお金を掛けてもまだ、満足していないというこの状況と現実を見つめてください。」との返答に感動し、これで、広島行きを決断しました。はるかな８００ｋｍ先の広島。５／９（日）、のぞみにて広島へ出発しました。
　
　サウンドデン試聴室にて、最初は、ＴＡＮＮＯＹ・ＤＵ３８６のノーマルとチューニング済み品との聴き比べ、次に、モニターゴールドやＪＢＬ４３３３Ａのチューニング済み品、さらに、音源をオリジナルのＣＤにて順序良く聴くうち、チューニングで必ず求める音が得られるとの確信を持つようになりました。
　
　この広島行きは、チューニングによる再生音の変化、効果を充分確認でき、また、私の求めている音を藤本社長に知ってもらうことにもなりました。
ＣＤＰ－Ｘ５０００とＴＡＮＮＯＹのチューニングを即日決断しました。藤本社長が５／２９（土）にクリニックを兼ねて静岡県富士市まで来られることを確認し、待つこと２週間余り。この間、良い音（音楽）への大きなレベルアップが得られる期待で、何かわくわくするものを感じて過ごしました。
　
広島から、ＴＡＮＮＯＹを積んで静岡県富士市まで、車を走らせて来ることが分ってこれまたビックリ。注文してからチューニングの状況を随時メールにて連絡してくれるのも有り難く感じました。 待望の５／２９がやって来ました。
　
　約束の午後１時３０分きっかりに藤本社長が我が家に到着。音在さんも一緒でした。さっそく音出しを始め、延々と４時間余り、据え付けとともに、音の入り口から出口に向かって、様々なコンサルティングも進行しました。
　
　来て戴いて本当に良かったと思いました。再生音の変わりようにただただ驚くばかりでした。再生音が真にあるべき姿に移り変わっていくさまを、まざまざと聴くことが出来ました。付帯音のない音像、浮き出る音、ヌケとしまりの良い、本当に現実感のある楽しい音を感じさせてくれました。
　
　このような再生音は従来やっていたような、取っ替え引っ替え、量産品を買い換えていたら絶対に味わうことが出来ない再生音でした。
　
　ただ、再生音はＣＤＰ－Ｘ５０００とＴＡＮＮＯＹのチューニングだけでは求める音にはなりませんでした。デジタルケーブル、ラインケーブル、アッテネータＵＡ１／II、銀線スピーカケーブル、振動ベース（ＶＥＳ）との相乗効果により、想像をはるかに超えた音へと変化しました。エージングが進むことにより、さらに実在感のある微粒子感漂う音に変化し続けています。
　
　当日、藤本社長が静岡県富士市から帰った後に、ＴＡＮＮＯＹ（ＴＵＮＥＤ）以外を当初私が使っていたラインナップ機器に戻してセッティングしてみましたが、今まで聴いていた音は、いったい何だったのかと思うほどに、改めて唖然としました。良い音はなかなか分らなかったけれど、いったん良い音を知ると、悪い音は直ぐに分ってしまうこともこの時経験しました。
　
　当日、コンサルティングチューニングとして、せっかく、重いスピーカ振動ベース（ＶＥＳ）と銀線スピーカコードをセッティングしたのに、予算の関係で藤本社長に広島まで、持ち帰ってもらいました。この時の私の決断は間違いだったと、あさはかにも、その日の夜、気がつきましたが、後の祭りです。
　
　当日夜、CDトランスポートＰ－３０とプリアンプＳＡ－５０００をラックから降ろしてしまい、しばらく、床に座り込んでしまいました。そして２日後、改めて、スピーカ振動ベース（ＶＥＳ）と銀線スピーカコードを注文・導入しました。58kgのスピーカ振動ベース（ＶＥＳ）の設置は、重くて大変苦労しましたが、このおかげで、さらに、ヌケの良い、漂う音像感で、密度の濃い音楽が鳴っています。
　
このような、異次元の音の世界を拓いてくれた藤本社長に感謝の気持ちでいっぱいです。