CDについての考案

  • CD

2007/12/19

この度SOUL NOTEよりCDプレーヤー2機種が発表された。
早速、先行発売のsc1.0へD-Clockを搭載し試聴したところ、驚くべき結果が出たので報告と共に今までの経緯を考査する。

まず、DENON DCD-S1/D-Clock SONY SCD1/D-clockとの比較だ。

何れもメカには定評があり、D-Clock搭載でジッター低減を図りさえすれば、ハイエンド機器をも蹴散らす実力を持っている。

これからの評価について先に断っておかなければならないのは、それぞれをCDトランスポートとして使用し、D/AコンバーターにSOUL NOTE dc1.0/D-clock搭載機を使っている点である。
D/AコンバーターはADプレーヤーで言えばカートリッジみたいな要素があり、D/Aコンバーターの癖を含めた評価を行っても意味が無い。
同機はトランスポートのクロック信号に対して同期しない「非同期型」なので、様々なところで発生するジッターの影響を殆ど受けない評価が出来るという訳だ。

■DENON DCD-S1/D-Clock(鋳物メカ+大型スタビライザー)
>>>情報量の差は全く話にならない 全ての要素でsc1.0の勝ち
「吸着式 大型ターンテーブル 大型スタビライザーなど回転系の質量が大きなメカは、常に回転数が変化している線速度一定のCDには不向きであり、情報量の欠落という点で弊害の方があまりに大きい」

■SONY SCD1/D-Clock(金属削り出しメカ ピックアップ固定式)
>>>余韻 躍動感 気配の再現性においてsc1.0の勝ち
「非常に合理的なメカではあるが、メカのフローティング方法やマルチプレーヤーであるが故の音質的弊害は否めない」

■SONY CDP-X5000/DENTEC(ステンレス削り出しメカ ピックアップ固定式)
>>>sc1.0のエージングが僅か3日の現時点で、どっこいどっこいの勝負

「ステンレス削り出しのリジットメカは未だに向かうところ敵無しの状態だったが、形勢危うしの感あり」

とにかく、チューニング次第であのX5000/DENTECをも追い越してしまいそうな勢いなのである。
なぜ、クロック交換しただけのsc1.0がそれ程の実力を持つのか?
当然、最新ディバイスを採用しているだろうが、その程度であのX5000を脅かす存在になるとは考えられない。
何か秘密があるはずだ。

SACDなど要らない!
CDがその辺のADプレーヤー以上の音質で鳴ってくれればそれで良いと考える人は多い筈である。
ノーマル→D-Clock取付→dc1.0外付→dc1.0へD-Clock取付→それぞれへ追加チューニングというステップを踏めば、高々14万円のCDプレーヤーが数百万円の超ハイエンド機器をも蹴散らす存在に化ける!?
考えただけでも楽しいではないか!!!

メーカーの生産能力からして2008年当初は品切れ続出は間違いない。
早めに「金の卵」を予約される事をお勧めする。


2007/12/29

先行発売されたsc1.0に対して、上位機種cd1.0の実力はどれ程のものか?
当初は、D/Aコンバーターdc1.0のユーザーに対してsc1.0をトランスポートとして使って貰えば良いと簡単に考えていた。
しかし、その差は余りにも大きかったのである。

半分冗談でクロック交換して間が無いsc1.0LTを試聴室のリファレンスシステムに接続してみたところ、情報量では47LaboのPITRACERには敵わないものの、音楽を楽しく聴けるという観点からはこれで良いんじゃないの?という鳴り方をしたのである。
つまり、オーディオ的に「凄い音」がする訳ではないが、その前に音楽として楽しめるのだ。
忘年会に出席していたASCのメンバー達は、sc1.0でこれならcd1.0だとPITRACERを抜いてしまうかも知れないね!?と驚いている。

そんなところに、手薬煉引いて待っていたcd1.0が翌朝届いた・・・さあ大変だ!
泊まり掛けで待っているメンバー達へ聴かせなければ!
取り合えず予めエージングしておいたD-Clockを取り付けてみる。

え~!!!正に信じられない事が起こった。
あの金属の塊りの様なPITRACERが負けるなんて信じられない!!!
sc1.0の結果で予測はしていたものの、やはり外部電源の効果は大きかった!

S/Nがグンと上がり、それまで認識出来なかった微濁音が、さも何でもない事の様にあふれ出てくる。
「土と水」では、井上さんのウッドベースがそこにある様だ。
弦の一本一本が振動している様子が手に取る様に解り、しかも全くわざとらしさが無い!!!
生身の人間が弾く、井上さんの正に「あの音」なのである。

えらい事になった・・・


2008/1/7

2008年の初仕事はcd1.0FT(フルチューン)の組立だ。

昨年暮れにSC(スーパークライオ)処理から帰ってきた部材を組込むのだが、今まで
に結果が良かった基板は勿論、配線材、電源トランスからメカニズムまで処理すればその費用だけで軽く30万円を超えてしまう。

果たしてコストに見合う結果が得られるのだろうか?
第一印象は、とにかく「静か」である。
それも、S/Nがどうのスピードがどうの位相がどうのと感じている内は本物ではない
と言わんばかりの表現力なのだ!

入り口から溢れんばかりの情報量が入ってくれば、スピーカーなんか何でも良いので
はないか!?とさえ思ってしまう。
実物大の人間がそこに立って演奏しているのだから、正にこれが本物なのだ。

やっとここまで辿り着いたか・・・
思えば、フィリップスのスイングアームメカ以外を頑なに拒んだ時代があった。
そしてそのメカが製造中止となった為、CECのベルトドライブなどでお茶を濁してい
た時代。
商標権云々で訴えられそうになりながら、信念を持ってSONY CDP-X5000のメカを改造していた時代。
何れの時代に薦めてきた製品も、その時点ではベストの選択であったし、それ以外は
頑なに販売しなかった。

だから、後にマスタークロックの交換やSC処理を取り入れる事で、少なからず音楽
ファンの皆様のお役に立てたのではないか?と自負している。

そして、創立30周年の記念すべき2008年、SOULNOTE cd1.0FTにより、オーディオ的要素の全てを超越する事ができた。
「音など気にせず、音楽を心行くまで楽しみたい」
そんな音楽ファンへ捧げます。

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