「眼前からスピーカーが消えた」
IPT1500を導入したとき、「これは、すごい!」と思ったものである。
私は、土曜日の朝と日曜日の朝、6時ころから家族に煩わされずにLPレコードを聴いている。CDは時々聞くだけであった。
そして1年半くらいたったころ、藤本さんから、新しい電源トランスができたけれど、一度聞いてみませんかといわれ、マランツのCDプレイヤーのマスタークロックを交換することを依頼していたこともあって、千葉の我孫子まで持ってきてもらった。今年の6月1日のことである。
取り付けてから一聴したところ、IPT1500で聞いたときの感動以上の感動が湧き上がってきた。「眼前からスピーカーが消える」と藤本さんがよく言っていた表現が、いささかオーバーであると思っていたのが、まさにその通りであると感じ入った次第である。
以前と比べると、各楽器の位置や奥行きがより明瞭になり、ピアノの音がより生々しく、バイオリンの音はよく伸び、ボーカルは、まさに眼前で歌っているようなのである。ボリュームを大きくしていっても、圧迫感はなく、以前よりマイルドになった。
そして、目の前の装置は、スピーカーが鳴っているのではなく、音楽が、歌声が、まさにリアルに聞こえてくるのである。ライブ録音などは、拍手の音など、まさに雰囲気が伝わってくるようだ。
CDの方も、当然のことながら、マスタークロックと電源システムのおかげで、飛躍的によくなった。
何よりも嬉しかったのは、わが女房が、一聴して、すぐに、「音が良くなった」と言ってくれたことである。
IPT3000を設置して間もなく、1週間ほどアメリカに行っていたのであるが、その間も、リアルな音が耳に残っていて、早く家に帰ってLPやCDを聞こうと、帰国する日が待ち遠しかったのを覚えている。これは、麻薬中毒ならぬ、「IPT3000中毒」とも言うべきものであろう。
後でサウンドデンのホームページをみて、「売ってくれてありがとう」というのを読んだが、私もそのような感じで、友人からシステムの向上の相談があると、「マスタークロックの交換然り。しかし、何をおいても200Vの電源トランスの導入だよ」と薦めている次第である。
用 シ ス テ ム |
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Tさんはミンガスの井上先生にご紹介いただいた、大切なお客様の内の一人です。
広島へ単身赴任されていた92年に、MARANTZ CD99SE JBL OLYMPUS-S8R VJ-PAM9510 ST-BASEの一式をご購入戴いて以来だから、もう11年にもなるのかと感慨深いものがあります。
当時は、様々な人への影響を考えて、一言ずつ言葉を選んで話をしなければならない様な、非常に神経を使うお仕事をされていましたので、ミンガスのライブやオーディオで、好きな音楽を聴いて神経を癒されていたのだと思います。
先日、一緒に食事させて頂く機会があり、思い出話に花を咲かせたのですが、心底から音楽を楽しめる様になったのは、次の職場へ移られ、心身共に余裕が出来てからだよと言われたのが、今でも耳に残っています。
仕事でのストレスが無くなった所為か、溌剌とクロック交換やIPT3000の事を語られる様に、これからも良い音楽を楽しんで戴ける様に、良い仕事をしなければならないと自分に言い聞かせた次第です。
By 藤本