ディレッタ転送に挑戦 

2022/6/13

世界一と自負するDENTEC自慢のCDトランスポートCD -PRO-T-SA
残念ながらメカの入手が困難となり、50台で生産終了となってしまった。


Philipsのプロ仕様CD専用メカは音質及び耐久性共に別格で、MarkLevinsonやORACLEをはじめ海外の超高級機に多用されおり、その優れた音質から長年愛用されている音楽ファンは多いに違いない。
まだ販売しているメーカーも有るが、弊社同様ストックを使い切ったら生産終了だろう。 
 
さて困った!代わりのメカが無いのだ…
2~3年前からNASとDELAで実験をしていたが、色々手を加えてもソコソコの結果しか出ない。
当時任せていた担当者はCDはもう要らないなどと言ってたが、スポティファイで満足している非常に次元の低い話であり、CD-PRO-T-SAの凄さを認識していないお粗末な状況だった。
 
一般的には、配信は中級迄のCDプレーヤー NASを使って高級CDプレーヤー並みと言われているらしいが、実際はどうなのか?を検証してみる事にした。
それも便利な配信でCD-PRO-T-SA並みの音質を狙ってだ!


2022/6/13

お客様よりSPECのRMP-UB1を使ったディレッタ伝送がかなり良いという情報を頂いて早速展示機を取寄せた。
NASでかなりの音が出るのは訊いていたが、もっと手軽な方法で突っ込んでみたかったので配信で一番音が良いとされるAMAZON Musicではどうか?という課題とした。

取り合えず音は出る様になったが、最初は何ともエネルギー感の無いただそこで音が鳴っているという状況だった。
200時間のエージングを行った時点で、LANとUSBケーブルをSC処理したWireWorldの銀線に入替えた。 

これで輪郭がハッキリしたので、ディジタル音源の救世主DS-FM(ディジタルセパレーター)をRMP-UB1とD/Aコンバーターの間に入れると、俄然音像が締まり聴ける音になってきた。 

「やはりDS-FMはディジタル伝送の必需品だ」

一般的にはこのレベルで満足されるお客さんも多いだろうが
相手がリファレンスとなると分が悪すぎる!
CD-PRO-T LTD-SAES9018DAC-LTDはI2S伝送されておりジッターを極限まで減らしているからだ。
案の定、その音は試聴室レベルの音ではなかった。
「何より実在感がなくBGMにしか使えない」
ただ、一日中音を出している機器のエージングには最適なので継続して鳴らす事にした。 

RMP-UB1の中を覗いてみると、電源回路に安直な3端子レギュレーターが使ってあり
ここにも問題が有ると判断し、色々手を加えると激変する事が解った。
ここまで違うならと、ディジタル基板はそのままでオリジナル電源基板を作る事にした。 


2022/6/14

話は変わるが、
長崎の盟友オーディオラボの山下社長が、また何やら特許出願したという情報が入り久し振りに出向いた。
オーディオラボでは、最近電源トランスを使わないパルス電源を改良しており、トランスを使うリニア電源をどんどん廃止しておられ、出て来るエネルギーが全く違うという事だった。
確かに50HZの地域と60HZでは音が違うのは通説で、同一機器の評価が東西で異なるのだ。 
 
ちなみに、航空機は400HZらしいが同じ電圧でもエネルギーが全く異なるのは理解できる。

この度販売されたAT+(アクティブトロンプラス)は電子の流れを向上させ、電源周波数を上げた効果が有るという事だ。
その効果はリニア電源にも効くため、AC100Vへ並列接続するだけで両方の良さを発揮するという。
 
いや~!驚いた!
私の様な凡人には、説明を受けても理屈は判らないがこれは凄い!
低音が生でしか聴こえない風圧が再現され空気感がまるで変わる。
音しか聴かず音楽を聴いていないオーディオマニアには解らないだろうが、生演奏を親しむ音楽ファンには小躍りして喜ぶ変化だ!
早速SC処理を行ない、更に磨きが掛かる事も確認した!
これだけ鳴ればもう良いだろう!


2022/6/16

さっそく千葉のお客さん宅へポータブルWi-Fiと共に持ち込んでデモしたところ
便利さは理解されたものの、音はやはりエネルギー感と実在感には不満を持たれた。
しかし、今迄私に任して外れは無かったのでと一式オーダーを頂戴したが…
  
建築デザイナーであるお客様が一つ気にくわないのがRMP-UB1のデザインで、他の機器と全く合わないためケースを入替て欲しいとの要望だ。
更にDS-FM-USB(ディジタルセパレーター)のUSB入力も、44.1K系と48KをDTUクロックで仕上げる様にとの事。
店でもやってない事をお客様の要望でどこまで良くなるか?を実験できるのは有難い事ではあるが…

1週間で仕上がった機器を翌月の出張まで試聴室でエージングしたところ、やはりUSB入力へのDTUクロックの効果は凄まじく、CD-PRO-T-LTDI2SES9018DAC-LTDの音質に肉薄してきた。
配信でこれほどの音が出るとは夢にも思わなかったが、特に48K系ULTRA HDではCD危うしの状況である
という事で、このDS-FMは同シリーズの最上位機種DS-FM-USB-DTUとして販売させて頂く事となった。
「長ったらしい型式は、それを見て内容が解る様にとの勝手な都合で申し訳ない」
 

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