CMS-Nシリーズ ケーブル

●立川市 E様(このレポートはお客様の個人的な感想です)

「CMS-Nシリーズケーブル導入記

(ハイエンドケーブルから乗り換えた理由)

CMS-Nシリーズ導入前

1996年に当時のWireWorld社のフラッグシップ「ゴールド・エクリプス」(シリーズ2)をディジタルケーブル~スピーカーケーブルまで全ての信号ラインに導入し、これまで使用していました。WireWorld社「ゴールド・エクリプス」は、ハイエンドケーブルとして現在も市場の評価が高く、また価格も高額!なケーブルです。

これを導入した理由は、ケーブルは単なるアクセサリーではなく、スピーカーやアンプと同様にとても重要なコンポーネントであると確信していたからです。

私はオーディオシステム構築の総仕上げとして、PAD、カルダスなど当時の様々なケーブルを試聴したうえで、納得して(清水の舞台から飛び降りる気持ちも以って)「ゴールド・エクリプス(シリーズ2)」を導入しました。

私の期待どおり「ゴールド・エクリプス(シリーズ2)」は、オーディオ機器の能力を引き出し、情報量はとても多く高域から低域まで躍動感に溢れ、立体的な音場を表現してくれました。そして「オーディオ趣味は、もうこれで十分!これでアガリにしよう」と納得し、15年近くオーディオ趣味から遠ざかり音楽を楽しんでおりました。

CMS-Nシリーズ導入に至るまでの経緯

◆サウンドデンさんとのお付き合いの始まり◆

2009年の初夏にCDトランスポートが壊れて修理不能となり、以前よりホームページは読んでいて気になっていたサウンドデンさんに、代替のCDトランスポートについて問い合わせたことが、サウンドデンさんとのお付き合いの始まりでした。

その時、藤本社長よりイチオシでお勧めされたSoftone/DENTEC Model3/UMCを導入しました。ジッターを極限まで排除したUMCとリジットに固定されたフィリップス製の業務用メカを組み合わせたSoftone/DENTEC Model3はとても素晴らしく、そのリアルなサウンドにとても満足していました。

しばらくすると、藤本社長より『出張クリニック』のお誘いを受けました。最初はクリニックを受けるべきか迷いましたが、現有システムのポテンシャルを更に引き出すことが期待できる振動処理ベースDENTEC「VEB」やノイズカット・アモルファス電源「ITPシリーズ」の効果に興味があり、Softoneのエージングが終わる秋頃にクリニックにお出で頂く約束をしました。

出張クリニックで聴いたCMSシリーズケーブルの衝撃

出張クリニックの日は、2009年10月下旬の曇り空の肌寒い天候でした。現状のオーディオシステムの音を聴いていただき、改善のポイントを挙げて頂きながら、振動処理ベースDENTEC「VEB」、アモルファス電源ITP1000An、「無接点光学式ボリューム」搭載パッシブプリアンプの効果を体験しました。

ここまでで、クリニック開始前と比較すると、システムを全てハイグレードな機器に買い替えた程の大きな効果を感じましたが、藤本社長はどうも納得していない様子でした。

そして「WireWorld社のケーブルを、たいへん気に入っておられる様なので気が引けますが、試しにディジタルケーブルを換えてみましょう」と云うと、ディジタルケーブルをSDC-CMSに交換して音を出しました。

音が出た瞬間に、クオリティの違いを感じました。CMSの方がとても躍動感に溢れており、低域(ウッドベースの弦を指で弾く様子)がさらに明瞭になりました。そこで、入り口(CDトランスポート)から出口(スピーカー)までトータルでCMSシリーズケーブルに交換し、いつも聴きなれたCDをかけました。するとクリニックで対策された効果が、さらに飛躍的に向上しました。

次に個々のCMSシリーズケーブルをWireWorldと比較試聴をしてみましたが、どれ一つとして元(WireWorld「ゴールド・エクリプス」(シリーズ2)に戻せませんでした。この時、私はCMSシリーズケーブル(スーパークライオ処理した銀単線)が持つオーディオ的実力と音楽表現力の凄さハッキリと知らされました。

CMS-Nシリーズを導入

今年(2010年)の4月、WireWorld「ゴールド・エクリプス(シリーズ2)」の買取り価格が、けっこう高値であることも後押し、ディジタルケーブルからスピカーケーブルまで、すべてCMSケーブルに替えました。

ちょうどその時、サウンドデンの「お客様掲示板」では、特殊合金NCM(NoiseCutMetal)お試しキャンペーンの最中で、ついでにすべてのCMSケーブルを軽い気持ちでNCM処理して頂きました。また掲示板では電源ケーブルも効果があるという書き込みもあり、一緒に電源ケーブル(こちらはPADとWireWorld製)もNCM処理を頼みました。

その後、5月にCMSシリーズはNCM(NoiseCutMetal)処理を全面採用したCMS-NシリーズにバージョンUPされましたが、私は図らずも発売前にCMS-Nシリーズを導入したことになりました。

CMS-Nシリーズを導入後の感想

WireWorld「ゴールド・エクリプス(シリーズ2)」をCMS-Nシリーズに替えて、エネルギー感、実在感、躍動感、音色、音場、レンジ、S/N比(SN感)、解像度など全てのオーディオ的要素と音楽表現力がともに飛躍的に向上しました。CMS-Nシリーズは「ゴールド・エクリプス(シリーズ2)」より見栄え(ゴージャス感)はかなり劣りますが、オーディオ的な能力と音楽表現に関してはCMS-Nシリーズの方が”格が上”だと感じています。

最後に600時間以上エージングを済ませた時点での、CMS-Nシリーズ導入後の感想(主にその効果)を記します。

圧倒的なエネルギー感と低域

まずCMS-Nシリーズを導入して特に感じているのが「エネルギー感」と「低音」の向上効果です。

CMS-Nシリーズに替えて、最初に驚いたのは、いつも聞いている音量を得るボリュームの位置が、以前より数段階低くなったという点です。以前のボリュームの位置は9時~14時でしたが、今は7時~12時です。音量だけでなく、部屋に放たれる音の密度が濃厚になり、まるでパワーアンプを大幅にグレードUPのしたかのような効果を感じます。

低域はベースが力強く弾け音程もとても明確になりました。立ち上がりが早く、音域も以前に比べてかなり下の帯域まで伸びています。そして、かなりボリュームを絞っても、低音がしっかり聞こえるので、深夜でも音楽を楽しめるようになりました。

美しい音色と広い音場

音色については、自然さと響きの美しさが素晴らしく、楽器の音色やハーモニーに「はっ!!」とさせられます。現在使用している「McCORMACK」のプリアンプ・パワーアンプは、ロック・ポップ向きの、迫力のある元気なサウンドが持ち味と思っていましたが、まるで「mark levinson」や「cello」のアンプのような「しなやかで艶やかな」響きが加わりました。今まで「しなやかなで艶やか音色」が苦手だったのは機器の問題と思っていましたが、どうもWireWorld「ゴールド・エクリプス(シリーズ2)」は音色に色づけがあったのかもしれないと思うようになりました。

音場に関しては、音が希薄になることなく豊かに上・左・右に音の広がりが増し、広い音場がつくられています。

ノイズフロアが下がる

SNの向上については、クラシックのCDを聴くと、演奏が始まる直前の会場(ライブのオール/スタジオ共に)の暗騒音(人がいる気配、空調の音?)がハッキリ聴き取れ、音楽の背景が静かになったことに驚きます。

アモルファス電源の効果としてよく云われる「ノイズフロアが下がる」という効果が特殊合金NCM(NoiseCutMetal)処理を施したCMS-Nシリーズでも、程度の違いはありますが、体感できます。

またロックのCDの場合、たとえば「キングクリムゾン」の初期の代表曲「21世紀の精神異常者」や「レッド」を、かなりボリュームを上げて聴いてみても、かなりの音圧は体感するけれども、「騒々しさ」を以前より感じなくなりました。

エレキギターの音にエフェクターをかけてアンプで増幅された音を、ただの騒音だと思う方もいるでしょうが、ロックも「ノイズフロアが下がる」と騒音と感じなくなるのかもしれません。

微細な音も聴き逃さない解像度

また各楽器の音の分離がよくなり、その響きがはっきり聞き分けられるようになりました。音の混濁感が少なく、音像がすっきりと整理されているため、マルチチャンネル録音された、ポップス、フォーク、ジャズなどのCDを聴いていると「この曲にはこんなアレンジがされていたのか」とアレンジャーやレコーデングエンジニアがCD制作に込めた意図に気づくことが度々あります。

最後に

以前はオーディオ的には「しょうもない録音だ」と思いながらも我慢して聴いていた古い時代の名盤が、今では十分に聴けるようになっています。CMS-Nシリーズの導入により、昨年導入したCDトランスポートSoftone/DENTEC Model3/UMCの実力がようやく発揮された結果だと思います。

今回のケーブルグレードUPは、音質のめざましい向上とともに、導入費用がWireWorld「ゴールド・エクリプス」の約3分の1と、お財布に優しいことも素晴らしいポイントです。

ケーブルは単なるアクセサリーではなく、スピーカーやアンプと同様にとても重要なコンポーネントのひとつであるという事を、改めて実感しています。

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