マイナスイオンについて

2004/1/23

私はオーディオ機器は電気製品だと思っているし、自分で機器を作る立場でもあるから、例え耳で聞いて良くなったと感じても、それがデーターに現れなければ販売しない様にしてきた。

ただ、現在の計測器や計測方法では差を認められなかったとしても、耳で良くなったと判断した物については、何れ計測できる様になるであろうから、自社製品へ応用する為の研究材料としている。

しかし、誰にでも認識出来るくらい音が良くなり、何処ででも再現性があるのであれば、例え無責任な掲示板などで「オカルト」だとか「気のせい」だと言われている様な製品であっても、検証だけは欠かした事は無い。

では、なぜこの様な事を言い出したのかを説明させて頂くとしよう。
それは、1月17日のASC定例会で、メンバーの一人がアコーステックリバイブのRIO-5を持ち込んだのが事の発端だ。

私は、正直言って、また訳の解らんものを持ち込んで、時間の無駄なのに位にしか思っていなかった。
メーカーによると、トルマリンへ熱と光を加える事でナチュラルマイナスイオンを発生させ「驚異的に」音質が良くなるとあるのだが……。

さて、確認音源によるメンバーの厳しい耳にはどう評価されたのか?
それは、大凡次の様なものであった。

  1. 音場の見通しが良くなった
  2. 中低音の音階がハッキリした
  3. 土と水のセミや鳥の声が正確になった
  4. 部屋の空気感が変わった
  5. 録音時(現場)の状況が正確に再現されている。

兎に角、その効果は今までにテストした市販アクセサリーの中でもダントツであり、私は、これだけ音が変化するのであれば、データーに現れない筈はないと直感的に思った。
ラッキーな事に、その日は日本オーディオのレスポンスチェッカーRC1(現在では改良型のRC2に代わっている)を持って来た山本会長が試聴室の周波数特性を取ってくれていたので、RIO-5を使った状態での周波数特性を取ろうと言う事になった。

果たしてその結果は?

上がRIO-5設置前の特性で下が設置後の特性である。
グラフの右側20KHZあたりを見て戴きたい。
驚く事に、明らかに数dbはレベルが上がっているではないか!

リスニングルームの条件が全く変わっていない事は事実だし、超高域だけが変化しているグラフを見られれば、全く小細工をしていない事はお解りになる筈である。
何故だ!?何故こんな事が起きるのだ?

高音域は距離を取ると減衰すると言うのは誰もが認める定説であるが、減衰する原因は空気にある。
ならば、この現象は空気が変わったとしか言い様がないではないか!
兎に角、トルマリンによるマイナスイオンが空気を変えたとしか考えられないのである。

CDのソフトをRIO-5へ載せても大きな変化が現れるが、この事は私には説明が付かない。
しかし、変化の仕方はクロック交換などによる読み取り精度の向上と同じ方向なの
だ。やはり、マイナスイオンによる清浄効果で、屈折率が変化して読み取り精度が向上したのだろうか?
今までに無い着眼点で、驚くべき製品を開発された関口機械販売さんへ敬意を表し、HPのお勧め製品へ加えさせて戴く事にした。
今後も素晴らしい着眼点で製品開発を行われる事に期待する。

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