その1 | その2  | その3 | その4 NEW



藤本の辛口コラム

  ディレッタ伝送に挑戦 その1
 
 
世界一と自負するDENTEC自慢のCDトランスポートCD -PRO-T-SA
残念ながらメカの入手が困難となり、50台で生産終了となってしまった。
 
CD-PRO-T-SA 写真
 
Philipsのプロ仕様CD専用メカは音質及び耐久性共に別格で、MarkLevinsonやORACLEをはじめ海外の超高級機に多用されおり、その優れた音質から長年愛用されている音楽ファンは多いに違いない。
まだ販売しているメーカーも有るが、弊社同様ストックを使い切ったら生産終了だろう。 
 
さて困った!代わりのメカが無いのだ…
2〜3年前からNASとDELAで実験をしていたが、色々手を加えてもソコソコの結果しか出ない。
当時任せていた担当者はCDはもう要らないなどと言ってたが、スポティファイで満足している非常に次元の低い話であり、CD-PRO-T-SAの凄さを認識していないお粗末な状況だった。
 
一般的には、配信は中級迄のCDプレーヤー NASを使って高級CDプレーヤー並みと言われているらしいが、実際はどうなのか?を検証してみる事にした。
それも便利な配信でCD-PRO-T-SA並みの音質を狙ってだ!
 

 

 
ディレッタ伝送に挑戦 その2
 
 
お客様よりSPECのRMP-UB1を使ったディレッタ伝送がかなり良いという情報を頂いて早速展示機を取寄せた。
NASでかなりの音が出るのは訊いていたが、もっと手軽な方法で突っ込んでみたかったので配信で一番音が良いとされるAMAZON Musicではどうか?という課題とした。
 
 
AMAZON Musicを使ったディレッタ伝送の様子

 
 
取り合えず音は出る様になったが、最初は何ともエネルギー感の無いただそこで音が鳴っているという状況だった。
200時間のエージングを行った時点で、LANとUSBケーブルをSC処理したWireWorldの銀線に入替えた。 
 
 
WireWorld 銀線LANケーブル PSE8/SC、WireWorld銀線USBケーブル P2AB/SC
 
 
これで輪郭がハッキリしたので、ディジタル音源の救世主DS-FM(ディジタルセパレーター)をRMP-UB1とD/Aコンバーターの間に入れると、俄然音像が締まり聴ける音になってきた。 

「やはりDS-FMはディジタル伝送の必需品だ」
 
 
デジタルセパレーター DS-FMシリーズ

 
 
一般的にはこのレベルで満足されるお客さんも多いだろうが
相手がリファレンスとなると分が悪すぎる!
CD-PRO-T LTD-SAES9018DAC-LTDはI2S伝送されておりジッターを極限まで減らしているからだ。
案の定、その音は試聴室レベルの音ではなかった。
「何より実在感がなくBGMにしか使えない」
ただ、一日中音を出している機器のエージングには最適なので継続して鳴らす事にした。 

 
試聴室の写真
 
 
RMP-UB1の中を覗いてみると、電源回路に安直な3端子レギュレーターが使ってあり
ここにも問題が有ると判断し、色々手を加えると激変する事が解った。
ここまで違うならと、ディジタル基板はそのままでオリジナル電源基板を作る事にした。 

 

 
2022年6月14日 ディレッタ伝送に挑戦 その3
 
 
話は変わるが、
長崎の盟友オーディオラボの山下社長が、また何やら特許出願したという情報が入り久し振りに出向いた。
オーディオラボでは、最近電源トランスを使わないパルス電源を改良しており、トランスを使うリニア電源をどんどん廃止しておられ、出て来るエネルギーが全く違うという事だった。
確かに50HZの地域と60HZでは音が違うのは通説で、同一機器の評価が東西で異なるのだ。 
 
ちなみに、航空機は400HZらしいが同じ電圧でもエネルギーが全く異なるのは理解できる。
 
AudioLabo アクティブトロン・プラス AC-2S/SC
 

この度販売されたAT+(アクティブトロンプラス)は電子の流れを向上させ、電源周波数を上げた効果が有るという事だ。
その効果はリニア電源にも効くため、AC100Vへ並列接続するだけで両方の良さを発揮するという。
 
いや〜!驚いた!
私の様な凡人には、説明を受けても理屈は判らないがこれは凄い!
低音が生でしか聴こえない風圧が再現され空気感がまるで変わる。
音しか聴かず音楽を聴いていないオーディオマニアには解らないだろうが、生演奏を親しむ音楽ファンには小躍りして喜ぶ変化だ!
早速SC処理を行ない、更に磨きが掛かる事も確認した!
これだけ鳴ればもう良いだろう!
 
 

 
ディレッタ伝送に挑戦!その4  
 
 
さっそく千葉のお客さん宅へポータブルWi-Fiと共に持ち込んでデモしたところ
便利さは理解されたものの、音はやはりエネルギー感と実在感には不満を持たれた。
しかし、今迄私に任して外れは無かったのでと一式オーダーを頂戴したが...
  
建築デザイナーであるお客様が一つ気にくわないのがRMP-UB1のデザインで、他の機器と全く合わないためケースを入替て欲しいとの要望だ。
更にDS-FM-USB(ディジタルセパレーター)のUSB入力も、44.1K系と48KをDTUクロックで仕上げる様にとの事。
店でもやってない事をお客様の要望でどこまで良くなるか?を実験できるのは有難い事ではあるが...
 
DS-FM-USB-DTU写真

  
1週間で仕上がった機器を翌月の出張まで試聴室でエージングしたところ、やはりUSB入力へのDTUクロックの効果は凄まじく、CD-PRO-T-LTDI2SES9018DAC-LTDの音質に肉薄してきた。
配信でこれほどの音が出るとは夢にも思わなかったが、特に48K系ULTRA HDではCD危うしの状況である
という事で、このDS-FMは同シリーズの最上位機種DS-FM-USB-DTUとして販売させて頂く事となった。
「長ったらしい型式は、それを見て内容が解る様にとの勝手な都合で申し訳ない」
 
 
● つづく ●

 

バックナンバー

励磁型ハーツフィールド登場 21年6月25日〜 21年11月29日
誘導雑音 16年8月12日〜 19年8月20日
アンプの価格破壊 18年8月3日〜
JBL43シリーズのチューニング 17年8月8日〜 9月6日
ヨーロッパ系スタジオモニター 17年5月1日〜
ハードディスクプレーヤーの音質改善 16年1月20日〜 1月29日
古くて新しいスピーカー 15年6月25日〜 10月26日
SC(SuperCryo)処理について 15年2月13日〜 4月20日
低価格なハイエンドアンプ登場! 15年1月8日〜 1月29日
お客様の装置が完成するまで 131010日〜
正に原点復帰!! 1286日〜
時代に逆行!? 11714日〜
CD再生元年! 1116
アモルファスの凄さ! 10816日〜921
ルビジュームやセシウムは本当に音が良いのか? 10618日〜7月14日
UMCの実力 10115日〜
原点復帰!? 09年518日〜
公開クリニック 09年4月27日
画期的な接点改良材登場! 09年2月17日〜2月27日
銀線について 08年3月14日〜08年7月14日
リファレンススピーカー 07年6月29日〜08年3月11日
CDについての考案 07年12月19日〜08年1月7日
何故オーディオ会社が健康器具を取扱うのか 07年9月14日〜10月9日
CDで十分 06年12月7日〜07年1月5日
使いこなし 06年9月28日〜
ハイエンドスピーカーの新時代到来 05年10月13日〜06年2月9日
物真似 04年5月3日〜05年5月16日
出張クリニック 千葉県松田様の例 04年11月11日〜05年1月27日
パワーアンプの改造 04年9月6日〜10月28日
退職金 04年10月29日〜
i-LINKについて 04年2月6日〜2月9日
マイナスイオンについて 04年01月23日
ジッターの問題について 03年11月11日〜11月17日
電源の重要性 03年04月24日〜06月10日
寿命について 03年03月10日〜04月03日
気の長い話 02年11月08日〜03年2月10日
「音の出口」スピーカーは信用できるのか? 02年06月25日〜08月23日
本物とは 02年05月20日〜05月24日
A.S.Cとは 02年02月13日〜03月11日
ビンテージスピーカーとは 02年02月05日〜02月08日
5000本突破! 01年12月17日〜02年01月22日
「怪物登場」1〜6 01年10月30日〜11月19日

 

 

B A C K


 

den@soundden.com:mail
TEL:082-233-7777 FAX:082-234-2520

Sound Den

D-Clock/NORMAL NeutronStar NeutronStar UMC Ver1.2